こんにちは。SJS社長の廣田晃崇(ひろたてるたか)です。
先月末、無登録でマンション管理業を営み、住民から集めた修繕積立金など着服した容疑で、マンション管理業者「ライフトラスト」の社長が逮捕されたという報道がありました。
直接の容疑は1500万円ほどの務上横領とマンション管理適正化法違反(無登録営業)ですが、同社が管理する別のマンション2棟でも管理費など約2億円が消失しているといいます。
かつて、マンション管理業を行うにあたって、登録などの規制は特にありませんでした。
しかし、業者側に一方的に有利な契約を結んだり、管理費などの横領といったトラブルが絶えず、2001年に施行された「マンション管理適正化法」という法律によって、マンション管理を業として行うには国への登録が義務付けられたのです。
それからもう13年。いまだに無登録で事業を行う管理会社があること自体驚きですが、管理組合もチェックしていなかったことが不思議です。
「マンション管理適正化法」では、管理会社との間の契約(管理業務委託契約)についていろいろな規定が設けられています。
たとえば、何も言わなければ自動的に更新されるような契約は認められません。
同一内容で契約更新を行う場合でも、事前に管理会社の資格者(管理業務主任者)が書類をもとに「重要事項説明」を理事長に対して行い、その写しを所有者全員に配布しなければなりません。
さらに、契約更新は管理組合総会で議決する必要があります。
管理組合にとって管理会社は、マンションの資産価値や居住性を維持していく上で、重要なパートナーです。
信頼関係が大事だとはいえ、そこには緊張感も不可欠です。
少なくとも契約更新時には、国への登録の有無をはじめ、契約内容がきちんと履行されてきたか、コストは妥当かなど、その都度チェックしたいものです。
もし、管理組合や理事会だけでチェックが難しいようなら、多少コストがかかっても第三者の専門家に依頼されることをお勧めします。 |