ここでは実際に見直ししやすい項目をいくつか挙げておきましょう。
<事務管理業務費>
管理委託費の中の大項目のひとつでで、フロントマンの人件費のほか、本社や支店の専門スタッフ、各種システムなどを利用するコストが含まれます。
しかし、通常は合計で月額いくらとしか表示されません。そのため、中身がブラックボックスになりやすく、他社との比較などによって見直しできる可能性があります。
<エレベーター・機械式駐車装置>
エレベーターと機械式駐車装置はいずれもモーターなど機械部品が多く、使用頻度も高いので、定期的に点検し、消耗した部品は取り替えるなどの対応が必要です。
こうした保守点検業務を行う会社には、装置のメーカーやその系列会社と、独立系の保守点検会社があります。メーカーやその系列会社は安心感がある一方、金額は高くなりがちです。独立系でも業務品質に差はほとんどなく、コストを重視するなら有力な選択肢でしょう。
<法定点検>
マンションにはエレベーターや機械式駐車装置のほかにも消防や給水、変電などいろいろな設備があり、保守点検が法律で義務付けられているものが少なくありません。
こうした法定点検は通常、管理会社を通じて専門業者に頼んでおり、管理会社の手数料がプラスされています。そこで、管理組合が専門業者へ直接、発注することで金額を下げられる可能性があります。
なお、植栽管理や定期清掃などについても、管理組合の理事などが独自のネットワークを持っている場合、直接契約が可能かもしれません。
直接契約の場合、管理会社は間に入りませんが、事務管理業務の一部として、業者選定や交渉について管理会社にアドバイスを求めてもよいでしょう。ただし、実際の業務チェックや何か問題が発生したときに対応は管理組合の責任で行うことになります。
上記を参考に、管理委託費の見直しに取り組んでみてください。 |