管理会社のネガティブリストについて
マンションの管理会社は2001年に施行されたマンション管理適正化法(マンションの管理の適正化の推進に関する法律)によって現在、国土交通省への登録をはじめ一定の事項が義務付けられており、違反した場合には軽い順に「行政指導」「指示」「業務停止」「登録取消」といった処分が行われます。
こうした管理会社の処分履歴を公表しているのが国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」です。
このサイトには他にも、一級建築士、建設業者、宅地建物取引業者、鉄道事業者、トラック事業者など国土交通省が所管する様々な事業者のネガティブ情報履歴が掲載されています。
https://www.mlit.go.jp/nega-inf/
ネガティブ情報とは、過去の処分歴など事業者にとって有利に働かない情報という意味で、それを公開することによって事業者の適正な事業運営の確保を目的とし、ひいては国民 の安全・安心の確保、公正で自由な競争の確保などのために有効なものだとされています。
ちなみに、管理会社(マンション管理業者)について2021年1月以降のネガティブ情報を検索してみると「業務停止」が1件、「指示」が9件、出てきます。
「指示」の中には誰でも知っている大手デベロッパー系列の管理会社も含まれ、その処分理由の多くは「被処分者が管理を受託しているマンションの管理組合の財産を、被処分者の元従業員による着服により毀損し、当該管理組合に損害を与えた」というものです。
管理会社のフロント担当者や管理員による管理組合の財産(資金)の着服や横領は以前から繰り返し発生しており、いまだにそれがなくなっていないことが分かります。